日本の美術 No.500
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出版社
至文堂 |
【天皇の書】
我国歴代の天皇は、戦後の象徴天皇制に至るまで国家の頂点に在したのみならず、宮廷文化の中心に存在し自ら芸術文化を主導する立場で在られた。和漢の書流を継承・発展させながら書かれた歴代天皇御自筆の行政文書や詩歌は、それぞれが時代を代表する芸術品であるといえる。
最古の遺品である聖武天皇の御自筆書以降、近代に至るまでの歴代が書かれた文書、消息、和歌懐紙等を多数掲載。各々の伝え持つ風格とその歴史的意味合について、時代の変遷と合わせ考察する。
【内容】
・はじめに
・奈良時代―宸翰の始まり
・平安時代―和様への展開
・鎌倉時代―宸翰様の成立
・南北朝・室町時代―宸翰様の継承
・安土桃山・江戸時代―宸翰様から個性の展開へ
・宸翰書状と書札礼
・宸翰書状と料紙
・天皇系図
・宸翰関連天皇表
・参考文献
・図版目録
・対談:天皇文書―その成り立ちと世界― (富田正弘/湯山賢一)