真珠湾の不時着機―二人だけの戦争
牛島秀彦
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出版社
河出書房新社 |
「生きて虜囚の辱めを受けず」との戦陣訓を胸に、真珠湾攻撃に出撃した零戦パイロット・西開地重徳。帰途、エンジンの不調に見まわれ、母艦への帰還が不可能になった彼は、自決を思うものの、攻撃隊隊長・淵田美津雄中佐の話を思い出し、ほぼハワイ人しか住んでいないニイハウ島に不時着し、潜水艦による救出を待つこととした。
不時着時に気を失った西開地だったが、ニイハウ島の管理人、日系二世のハラダ・ヨシオに助けられる事となる。やがて2人には友情が芽生えるが、悲劇的な最後が待ち受けていた…。
真珠湾攻撃の中で生まれた、日系島民との友情と悲劇を描く、知られざる記録。